以下は抜粋です。
引用:
サンガは共同体以上であり、深い精神的な実践です。
サンガは、目覚めた意識をもたらし維持するために、一緒にダルマ(仏陀の教え)を実践する仲間の共同体です。サンガの本質は目覚めた意識、理解、受容、調和、愛です。
人生は、生きがいのあるものになるために、理解、思いやり、調和を必要とします。
仏陀は、自分の教えが唯一の味、解放の味を持っているのとちょうと同じように、四海の水は唯一の味、塩の味を持っていると言いました。それ故に、サンガの要素は人生の味、解放の味であり、私たちは塩になるために実践する必要があるのです。「私はサンガに帰依します」と私たちが言う時、それは声明ではなく、実践です。
木々、水、空気、鳥たち、等は皆、私たちのサンガのメンバーになれます。(中略)全宇宙が仏陀の教えを説いているのであり、実践しているのです。あなたが注意深ければ、そのサンガと交信するでしょう。
現代社会は、非常に多くの根なしの若者を創造しています。彼らは家族や社会から根こそぎにされています。彼らは根を持っていませんので、彷徨い周っており、まったく人間ではありません。(中略)根のない木は何も吸収することはできません。根のない木は生き残ることはできません。たとえ、彼らが10年間、集中的に実践したとしても、彼らが島(自分の殻)に留まるなら、彼らが他人とのつながりを確立できないなら、彼らが変容するのは非常に困難です。
実践共同体であるサンガは、崩壊家族からやって来たり、社会から疎外されている若者に対し、二度目のチャンスを提供することができます。もし、その実践共同体が心地良くて温かい雰囲気を持つ家族として組織されているなら、若者たちは実践に成功できます。
苦しみは、私たちの時代の最大の問題の一つです。まず、私たちはこの苦しみを認識し、受け容れる必要があります。その後、私たちは脱出方法を見つけるために、苦しみの性質を深く調べる必要があります。
私たちの文明、文化は、個人主義によって特徴づけられてきました。個人は社会から、家族から自由になりたいと思っています。個人は自分が家族や社会に帰依する必要があるとは考えておらず、自分はサンガなしで幸せになれると考えています。ですから、私たちに必要な堅実さを持っておらず、調和を持っておらず、意思疎通を持っていないのです。
それ故に、実践は数本の根を成長させるためにあります。サンガは、あなたの責任を回避するために隠れる場所ではありません。サンガは、自己と社会の変容と癒しのための実践の場です。(中略)これは共同体としてのみなされ得ます。個人としてではなく、サンガとして。
私たちが数本の根を成長させるためには、自分が根づくのを助けることができる種類の環境を必要とします。サンガは、一人一人が島(自分の殻)で、お互いに意思疎通できない実践共同体ではありません。これは、真のサンガではありません。そのようなサンガからは、何の癒しも変容も、もたらされることはないでしょう。真のサンガは、兄弟姉妹愛の精神がある家族のようなものであるべきです。
私たちがマインドフルに生きている人々のグループ、笑顔になり愛することができるグループを見ると、自分たちの将来に自信を得ます。私たちがマインドフルな呼吸、笑顔、休息、歩行、作業を実践する時、社会の中の肯定要素となり、私たちの周囲の全てに自信を鼓舞します。
私の伝統では、個人としては、私たちはあまり大したことはできないということを学びます。ですから、サンガに帰依すること、共同体に帰依することは、非常に説得力のある、重要な実践なのです。(中略)サンガの中に居ることなく、同じ理想と実践に動機付けをされている仲間のグループによって支援されることなく、私たちは遠くまで進むことはできません。
ですから、サンガは土壌であり、私たちは種子です。私たちの種子がどれだけ美しくても、どれだけ丈夫でも、土壌が私たちに活力を提供してくれないなら、私たちの種子は死んでしまうでしょう。
正しいマインドフルネスを実践するために、私たちは適切な環境を必要とし、その環境とは私たちのサンガです。サンガなしでは、私たちは非常に弱いのです。
サンガは、私たちが正しいマインドフルネスを実践しないなら、私たちの魂と私たちの周囲の全ての美しいものを失うということに、互いに同意している人々の共同体です。
私の伝統では、虎が山を離れて低地へ行くと、人間に捕えられて殺される、と語り継がれています。実践者がサンガを離れてしまうと、数ヶ月後には実践を放棄することになるでしょう。
:引用終わり
(解説)
真のサンガは精神的な家族であり、全てのサンガ・メンバーは本当に兄弟姉妹です。私たちはお互いを助け合い、滋養と癒しのための集合エネルギーを発生させます。ティク・ナット・ハンが前に言った通り、サンガは指揮者なしのオーケストラに例えることができます。ですから、各メンバーは自発的に協調のためにそれぞれの役割を果たします。それ故に、サンガは非常に強いのです。
(参考)http://compassion5151.blogspot.jp/2015/10/notice-of-building-awakening-sangha.html
http://compassion5151.blogspot.jp/2016/01/notice-of-session-format-change-of.html
サンガ