Sunday, October 5, 2014

意識の神秘

1. 潜在意識、カルマ(業)、エゴ 
潜在意識にある健全、または不健全な種子とは、前世までに刻印されたカルマ(業)を意味します。そして、私たち(潜在意識)は、刻印された前世のカルマ(業)に応じて計画された特定のエゴ(自性自己)をでっち上げるために両親を選んだのです。私たちの両親、祖父母、全ての先祖は子どものエゴと同一または類似のエゴを持っていたに違いありません。それは前世の終点から現世における新たな旅を再開するために、幼児期に私たちの前世のエゴ(精神的成熟度)を復活させる必要があるからです。それ故に、幼児期の記憶が覆い隠されるのかもしれません。家族はよく計画されたエゴ顕現工場であり、人間性進化のためのトレーニング・センターであると言えます。このように、私たちのカルマ(業)は輪廻転生するのです。

2. 種子、知覚、見方、自己
潜在意識にある種子は、私たちの知覚に応じて発芽します。もし、誤った知覚(苦痛の種)であれば、不健全な種子に水をやり、正しい知覚(超然)であれば、健全な種子に水をやります。従って、選択的な水やりは私たちの知覚によって行われます。そして、誤った知覚(苦痛の種)の一つに、自他を分離する(私は特別、別格という)歪な見方があります。更には、歪な見方は自性自己、即ちエゴに起因します。一方、正しい知覚(超然)の一つに、分け隔てなく全てを受け容れる(私たちは根本的に皆同じという)正しい見方があります。更には、正しい見方は無自性自己、即ち本当の自分によって引き起こされます。 

3. 意識、脳、心行(感情や理性)
思考は顕在意識(脳)によって引き起こされ、顕在意識(脳)で顕現した不健全な心行(感情)によって精神投影が起きます。ですから、私たちは精神投影を通して幻想を見るのです。一方、マインドフルネス(念)は、顕在意識(脳)で顕現した健全な心行(理性)によって穏やかになった潜在意識により起こります。ですから、私たちは洞察(ホリスティックな見方)を通して現実を見ることができるのです。

4. 人間性の進化
結論として、人間は前世と同じ状況においてどのように反応するかをテストされています。それは追試のようなものです。過去の過ちを克服するためには、追試に合格する必要があります。これが人間性進化の手法です。私たちは潜在意識なのです。
 
ティク・ナット・ハンが提示したイメージ