Thursday, March 2, 2017

深い傾聴 = 思いやりのある傾聴

次の「深い傾聴」に関するティク・ナット・ハンの法話ビデオを深くご覧ください。
https://www.facebook.com/thichnhathanh/videos/10154612456794635/
以下は、ビデオから抜粋した重要語句です。

1. あなたが人助けをしたいなら、深い傾聴は最も重要な実践です。
2. まずは、自分自身に耳を傾けてください。
3. 傾聴は、大変相手を癒し、変容します。
4. 自分自身が空っぽになる(自分自身を空にする)ことを許します。裁くためでなく、批判するためでなく、中断することなく自分自身を表現する機会を与えるために)
5. 観音菩薩は深く聴くことが非常に上手です。
6. 私たちは思いやりによって守られています。
7. 愛に溢れた発言と深い傾聴によって、意思疎通が復元できます。
8. 傾聴の質が成功を左右します。

(解説)
深い傾聴能力を持つためには、次のステップが不可欠であると私は理解しています。
深い傾聴能力を得るためのステップ:
1) 自己変容①(意識的な呼吸、歩行) +
2) 自身の苦しみを認識し、抱きしめる(マインドフルネス) +
3) 自身の苦しみを深く観る(集中) + 
4) 自身の苦しみの根本原因を理解する(洞察) + 
5) 自己変容②(思いやり) +
6) あなた自身を無条件に受け容れる(無条件の自己愛) +
7) 相手の苦しみを認識する(マインドフルネス) +
8) 相手の苦しみを深く観る(集中) + 
9) 相手の苦しみの根本原因を理解する(洞察) + 
10) 相手への思いやりを発生させる(許し) +
11) 意思疎通を復元する(愛に溢れた発言と深い傾聴) +
11') 相手が変容するのを助ける(無条件の愛)

たとえ、あなたが深い傾聴能力を持っていたとしても、もし相手心を開いて、発言しないなら、和解は不可能です。ですから、意思疎通を復元するために、相手が心を開いて、発言するのを助ける方法が鍵です。唯一の解決策は、洞察を通して苦しみの根本原因を相手が理解することかもしれません。しかし、それは本当の自分(無自性自己)のみができることです。ですから、相手の自己変容が不可欠なのです。

(注)多くの心理療法士が燃え尽きるのは、自分自身の苦しみの根本原因を理解していないからです。ですから、全ての心理療法士は心理療法を患者に提供する前に、自分自身の苦しみの根本原因を理解する必要があります。

(参考)https://www.slideshare.net/compassion5151/ss-45115827

ティク・ナット・ハンの書