Sunday, January 17, 2016

マインドフルネスの奇跡 (1)

以下は、ティク・ナット・ハン著「マインドフルネスの奇跡」からの抜粋です。

引用:
(座禅)
どのようにマインドフルネスを実践すれば良いのですか?」と、あなたは尋ねるかもしれません。
私の答は次のとおりです。
(1)行為に注意の焦点を当て続ける
(2)油断なく注意を払い、生じる可能性があるいかなる状況にも巧み且つ知的に対処する準備ができている
これが、マインドフルネス(念)です。


(自分の息をつかむ)
このように、マインドフルネスは同時に、手段目的種子果実です。集中を高めるためにマインドフルネスを実践する時、マインドフルネスは種子です。しかし、マインドフルネス自体が目覚めた意識の命です。つまり、マインドフルネスの存在は、生命の存在を意味します。従って、マインドフルネスはまた果実でもあるのです。マインドフルネスは失念心の分散から私たちを解放し、命の一瞬一瞬を完全に生きることを可能にしてくれます。マインドフルネスは私たちが生きることを可能にしてくれるのです。

呼吸は、心の分散を防ぐことができる自然且つ極めて効果的な道具ですので、マインドフルネスを維持するための呼吸法を知っておくべきです。呼吸は命を意識につなぐ橋であり、あなたの体を心に結合する橋です。あなたの心が散っている時はいつでも、再び心をつかむための手段として呼吸を使ってください。
:引用終わり

(解説)
呼吸や歩行は、目的語を必要としない自動詞(行動)であるため、マインドフルネスには非常に効果的であると、私は理解しています。ですから、その種の行動(呼吸、歩行、座禅など)を実行するために、私たちは考える必要がありません。考えなければ、私たちの脳は働かずに休むことができます。ですから、目覚めた意識(本当の自分)が復活でき、私たち(目覚めた意識)はマインドフルになるのです。しかしながら、エゴ(独立した自己)が考え始めた途端に戻ってきますので、このマインドフルな状態は永遠には続きません。ですから、この一時的にマインドフルな状態は、パートタイムの仏陀と呼ばれています。もし、私たちが一日24時間マインドフルネスを維持し、フルタイムの仏陀になりたいなら、全ての概念の絶滅が必要です。そのためには、私たちは現実の本質、即ち究極の真理に触れることによって、完全な悟りを開く必要があります。

(参考)http://www.amazon.co.jp/dp/B012YZBHHS

Thích Nhất Hạnh