Sunday, December 20, 2015

悟りに関する質問への回答


悟りに関する質問への私の回答は、以下の通りです。

質問1) 現象と本体の間の「違い」を識別することができた時は、どのような状態でしたか?
回答1)それは、私が現実の本質(全ての現象の不生不死の性質=非二元性)に触れて、全ての概念を投げ捨てた時でした。私が目覚めた意識で(マインドフルに)生きながら、集中していた時、この現実の本質の洞察を得ました。

質問2) 時間と空間、そして概念がはずれた時は、どのような状態でしたか?
回答2) 回答1と同じです。特に、量子物理学の内在的(包み込む)秩序と外在的(包み込んだものを開く)秩序を理解できた時でした。即ち、内在的(包み込む)秩序は外在的(包み込んだものを開く)秩序、つまり独立した全ての物へ(包み込んだものを)開いています。そして、外在的(包み込んだものを開く)秩序は内在的(包み込む)秩序へ包み込んでいます。

質問3) 「個人的人格」、「エゴ」の感覚(意識)はいつ消えますか?
回答3) それは、目覚めた意識が復活する時、即ちエゴ(独立した自己、偽の自分)から目覚めた意識(独立していない自己、本当の自分)へ自分自身を変容する時です。ティク・ナット・ハンの手法は、マインドフルな呼吸(思考停止)によって達成するマインドフルネスです。そして、私自身の手法は、苦しみ(恐れや不安)の根本原因を理解することによって達成する無条件の自己受容です。とにかく、目覚めた意識が復活すると、自分の傷ついたインナー・チャイルド(内なる子供)を癒し、喜んでエゴを手放します。私は両方の手法を経験しましたが、この段階は一時的な悟りであり、完全な悟りではありません。

質問4) 「主体と客体」が異なっていないと理解するのはいつですか?
回答4) それは、マインドフルである時、即ち考えるのを止める(思考停止)時です。マインドフルな呼吸や歩行などの自動詞の行動が(思考停止に)役立ちます。

質問5) あなたの経験上、「客観的な」世界は本当にありますか?
回答5) はい、私の経験上、「客観的な」世界は本当にあります。それは、非思考が達成された(考えるのを止めた)時です。その状態では、心の対象、即ち心の投影がありません。ティク・ナット・ハンは、「意識の対象があるがままの現実であるのは、純粋な感覚の場合のみです。(中略)ですから、宇宙の完璧な究極の現実は、偉大な理解の目でのみ観察できますが、その目はマナス(エゴ)を構成する概念と誤った見方が根こそぎにされた時にのみ開くことができます。その場合にのみ、アラヤ(阿頼耶識)が全宇宙を映し出す素晴らしい、完璧な鏡として自ら正体を現わすことができます。」と言いました。

非分離、非差別、即ち非二元性が鍵です。なぜなら、これらは完全な自由を意味するからです。私はあなたであり、あなたは私です。現実は全体性(完全性)です。

(Cf.) http://www.amazon.co.jp/dp/B012YZBHHS

ティク・ナット・ハンの書