Tuesday, May 5, 2015

人間と地球と宇宙(1)

次のティク・ナット・ハンの話は非常に深いです。
https://www.youtube.com/watch?v=QM8-QlUJLy0


(1:33)
地球は単なる環境ではありません。地球はあなたの中にあるのです。あなたが地球なのです。あなたは縁起(相互に依存し共同発生)の本質に触れます。するとその瞬間に、あなたは地球と本当のコミュニケーションを持つことができます。それが祈りの最高の形です。
(2:15)
まず第一に、私たちは正しい見方(正見)を得なければなりません。正しい見方(正見)とは、存在と非存在、創造主と生き物、心と魂といった概念を含む、全ての概念を超越するような見方のことです。この種の洞察は、変容と癒しのために重要です。全ての概念を超越した時にだけ、この種の見方や洞察力を持てるのです。そこにはもはや差別はなく、深い交わり、コミュニケーションの交わり、相互理解があります。そして、全てはそこから生じます。なぜなら、差別が恐れ、分離、憎しみ、怒りをもたらすからです。そしてその根源は、あなたと地球が2つの独立した存在であるという誤った見方です。地球は環境でしかないと見ているのです。あなたが中心にいます。そして、あなたが生き残るために、あなたは地球のために何かをしたいのです。つまり、正しい見方は非二元的な見方、誤った見方は二元的な見方です。
(3:45)
ですから、息を吸い込むことにより、あなたの体に気付き、あなたの体を深くのぞき込み、あなたが地球であり、あなたの意識はまた地球の意識でもあること、意識は誤った見方から自由になれるということを実感するのです。そして、あなたは仏陀になって地球上だけでなく他の惑星の他の生き物も助けるために悟りを開くという、母なる地球があなたにして欲しいことをしているのです。ですから、私たちは何か離れたものとして環境のことを考えるべきではありません。木の伐採をしてはならないとか、水を汚染してはいけないとか言う風に。それでは十分ではありません。そして、全ての活動家は世界と人々を助けるのに役立つ人間になるように、自分たちの苦しみを軽減し、自分たちの中に幸せを助長し、自分たちの中の苦しみに対応するために、精神的な訓練を受ける必要があると私は思います。怒りと欲求不満では、あまり大したことはできません。状況を悪化させてしまうかもしれません。
(5:28)
私たちに十分なマインドフルネス(念)と集中があれば、洞察を得ます。その洞察は、神の王国が地上にあるということ、天国は地上にあるということです。もし、私たちがその洞察を得るなら、地球は環境であるだけではなく、地球が私たちであり、地球の世話をすることは自分の世話をすることだと分かります。そして、母なる地球による排尿を受け、今日多くの人が病気を患っています。彼らは地球上にいることと、母なる地球が彼らの体の中に入っていることを忘れています。マインドフルネスの実践は、私たちが自分の体に戻って、私たちの体の内部の母なる地球に触れることと、私たちの体の外部の母なる地球に触れることに役立ちます。そして、その実践は人を癒すのに役立ちます。ですから、人々の癒しは地球の癒しと同時に生じるべきものです。それが仏陀の教えです。

物質的な教義や信念に基づかない宗教が真実であることをあなた方は確かめることはできません。証拠に基づく精神的な実践の類を持つことは可能です。私たちが偉大な地球は美しい菩薩だと言う時、自分の心からは何も創造してはおりません。これは、偉大な地球が本当の菩薩であり、私たちが今まで見た中で最も美しい菩薩であることを誰もが確認できるものです。私たちは信念を必要としません。それは現実だからです。それは、地球が生命を与えており非常に美しいという事実です。あなたは周囲を見回してきましたが、私たちの惑星ほど美しい仏陀や菩薩を見ることはありません。ですから、「より美しい場所を探すために苦しみに満ちたこの領域を放棄しよう」と人々が言う時、私たちはそれを信じるべきではありません。なぜなら、私たちは既に真理に触れましたので。

(つづく)

(参考)http://www.slideshare.net/compassion5151/ss-42025929