Tuesday, August 2, 2016

目覚めた意識 = 仏陀

次のLION'S ROAR(ライオンのうなり声)編集スタッフによる「愛 + 智慧 = 仏陀」の記事を深くご一読ください。
http://www.lionsroar.com/love-wisdom-buddha/
以下はその抜粋と私のコメントです。

(抜粋)
中国人は、「shunyata」を説明できる言葉を探した結果、「空」の文字を使いました。全ての心の対象(ダルマ)は、空のように空っぽです。青い、美しい、広大な、そして鳥、風、雲、太陽、月、飛行機を迎え入れる準備が常にできている空。

(私見)
私なら、「空」「空(そら)」ではなく、「空間(スペース)」を意味すると言うでしょう。空間スペース)があるから、全てのダルマ(物 = 現象 = 世界 = 心の対象 = 知覚)があります。言い換えれば、全てのものは独立した存在が空(から)です。空間スペース)がなければ、何も物は存在できません。

(抜粋)
全ての現象は、縁起の産物です。縁起は、般若波羅蜜多(智慧の完成)の教えの要点です。これは、私たちが全ての現象の性質である、不生不死、存在も非存在もないといった本質と通ずるのに役立ちます。

(私見)
「縁起」、即ち「相互に依存して共同発生」は、二元性を超越するための巧みな手段です。それはまだ二元性に基づいていますので、それはまだ歴史的次元(現象界)における究極の真理です。ですから、それは究極の次元(涅槃、本体の世界)における究極の真理ではありません。「相互に依存して共同発生」を通して、生と死は表裏一体であると言うことはできますが、不生不死(生まれることも死ぬこともない)と言うことはできません。全ての概念の絶滅、即ち涅槃(究極の次元)を通してのみ、私たちは現実の本質に触れることができるのです。

(抜粋)
これは、正に生活の中で、あなた自身の体の中で、あなた自身の五蘊(体、感情、知覚、心行、意識)の中で、経験され得る冷静平和非恐怖状態です。それは涅槃です。 

(私見)
非恐怖は、全ての概念の絶滅、即ち涅槃を通して得られます。ですから、生と死は概念に過ぎず全ての概念が誤りであることを理解する必要があります。そして、涅槃究極の次元、即ち空間と時間のない本体の世界を意味します。ですから、目覚めた意識、独立していない(無自性)自己、本当の自分、法身(宇宙体)、即ち仏性だけが、涅槃に住むことができます。非分離、非差別、非二元性、即ち全体性が究極の次元の性質です。(そもそも、完全な悟りを開いていない、実体験していない人(エゴ)が涅槃を説明するのには無理があります。)

(参考)http://www.amazon.co.jp/dp/B012YZBHHS

ティク・ナット・ハン