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Tuesday, February 28, 2017

マインドフルネスとは?

次のタイ・ファップ・ダンの法話を深く傾聴してください。
http://deerpark.libsyn.com/2017-02-12-thay-phap-dang?tdest_id=113448
以下は私のメモ書きです。法話内容に完全に同意します。

1. マインドフルネスとは?
マインドフルネス = ハートフルネス ≠ 頭(脳、思考) 
マインドフルネス = 透明な心 = 純粋な心 = 全ての考えを取り除く = 仏陀の心 = 透明な意識 = 透明な目覚めた意識
(悪魔の心 = 怒り、憎しみ等の煩悩

2. 苦しみの世話の仕方
「脱出法は入ること」 ⇒ 自分の苦しみから逃げずに、世話をすること
1) 苦しみを認識する(私の怒りよ、こんにちは!)
2) 苦しみを受容する(私の怒りよ、世話してあげるからね。)
3) 苦しみを深く観る
4) 根本原因を理解する
5) 思いやりのエネルギーで苦しみを変容する

3. すべきこと
1) 戒律を守る(不殺傷、盗まず、性的不品行をしない等 = 仏陀の心 = 慈悲、思いやり)
2) 感覚をコントロールする(無執着、不渇望)
3) 節度のある食事(食べる量を少なくする)
4) 習慣エネルギー(癖)を克服する強い決意
5) 内面のもつれ​​(煩悩の種子)を根絶する
6) 理解を通して自他を愛す

(参考)https://www.slideshare.net/compassion5151/ss-44713365

ティク・ナット・ハンの書

Saturday, February 25, 2017

ティク・ナット・ハンからの貴重なメッセージ (2)

次のティク・ナット・ハンとデヴィッド・スタインドル・ラストとティク・ナット・ハンの弟子たちのビデオを深くご覧下さい。


以下はビデオからの抜粋です。私も全く同感です。

(10:01~: 力)
この種の力(お金、名声)は、本当の力になり得ません。そして、あなたはこれらの力の犠牲者になり得ます。しかし、あなたを強くできる他の種類の力があります。

1. 執着を断ち切る力
第一の力は、断ち切る力です。あなたは多くのことに執着し、縛られています。それがあなたの自由を失わさせるのです。あなたはそれがあなたを破壊していること、それがあなたを自由にしていないことを知っていますが、断ち切る勇気がありません。それ(断ち切ること)が自由です。それから、私たちの中には私たちを無力化する多くのことに縛られている人たちがいます。それなしで、彼なしで、彼女なしで、そのような地位なしでは生き残れないと、あなたは考えるのかもしれません。しかし、多分それはあなたの真の幸せのための本当の障害です。ですから、どのように手放すか、断ち切るかあなたには力が必要です。それ(執着を断ち切る力)が、あなたに必要であり、あなたを自由にすることができる最初の力です。

2. 許す力と愛す力
第二の力は、許し、愛すことです。その人が愛すべき人ではないとしても、あなたはその人の中の苦しみを理解することができますので、まだその人を愛すことができます。すると、あなたの愛が成長し、あなたはより強くなります。それは、境界のない、差別のない愛です。それは、真の愛です。それは、神の愛、仏陀の愛です。そのように愛するためには、あなたは自分を鍛える必要があります。あなたはあなたの愛の外に誰も置き去りにしてはなりません。全てを抱きしめるのです。

3. 理解する力
第三の力は、理解する力です。あなたはもはや恐れていません。あなたが理解すると、もはや怒ったり、恐れたりしないのです。そして、それには瞑想が必要です。深く観ると、あなたは相互依存の洞察、相関性洞察を得ます。その種の知見はあらゆる種類の差別や分離を取り除き、非常に強力な類のエネルギーを受けるに値します。 

もし、私たちの共同体に、この種の力を持つ人がいれば、私たちは歴史に残るほどの事をすることができ、歴史を変えることができます。

(21:51~: まとめ)
(重要なのは)名声、政治力(権力)、富(お金)ではありません。無執着、許しと愛、理解が重要です

(おわり)

(参考)https://www.slideshare.net/compassion5151/ss-62242338


Friday, February 24, 2017

ティク・ナット・ハンからの貴重なメッセージ (1)

次のティク・ナット・ハンとデヴィッド・スタインドル・ラストとティク・ナット・ハンの弟子たちのビデオを深くご覧下さい。


以下はビデオからの抜粋です。私も全く同感です。

(2:35~: 平和行進)
彼ら(平和行進参加者)は後ろから、「(もっと速く)歩けないの?」と叫びました。
そして、彼らの数人が私たちを追い越して、振り返り、私たちの歩き方を見ました。すると、彼らは変容しました。
私たちは平和を実践しているのであって、平和を要求しているのではないことを、彼らは理解します。もし、私たちが一歩毎に平和で幸せになれないなら、平和行進は平和行進でなくなります。(中略)
平和運動は共同体の実践でなければなりません。平和は実践なのです。(中略)平和運動は、人々が兄弟姉妹愛で一緒に暮らす共同体の実践であるべきだと、私は思います。

(7:10~: 歩行瞑想)
感謝は、一歩一歩に感じることができます。あなたは生きており、あなたの足は、あなたがまだこの美しい地球に歩を刻むのに十分強いのです。ですから、呼吸のマインドフルネスで、歩行のマインドフルネスで、あなたがあらゆる生命の奇跡に通ずることができるように、あなたの刻む一歩一歩があなたを今、ここの家へ連れ戻ります。すると、そのような一歩一歩は滋養と癒しになり得ます。

歩行瞑想中に、あなたは思考を停止します。我思う、故に真に我なし」(エゴが考えるので、本当の自分は本当にそこに居ない)。あなたは、あなたの足と地面の接触を感じることができます。母なる地球はそこに居ます。母なる地球はあなたの中に居ます。すると、あなたと母なる地球の間に交わりがあります。母なる地球は全ての聖人、全ての仏陀、全ての菩薩です。

あなたは、あなたの中に母なる地球を運んでいます。あなたは死ぬことができません。あなたは変容することができます。それは、自らを雨へ変容する雲のようなものです。雲は決して死ぬことができません。誕生も死もありません。私たちは、表面的なレベルで誕生と死について話しました。しかし、深くまで行くと、全てのものの性質は不生不死(生も死もない)です。あなたは決して有から無になれません。あなたは決して「誰か」から「誰もいない」になれません。

(つづく)

(参考)https://www.slideshare.net/compassion5151/ss-62242338


ティク・ナット・ハンとデヴィッド・スタインドル・ラスト

Sunday, February 12, 2017

十六念息(要点4)

「十六念息」の要点は以下の通りです。(原文と解説は次のURLをご参照ください。) http://compassion5151.blogspot.jp/2015/10/blog-post_28.html
http://compassion5151.blogspot.jp/2016/04/blog-post_26.html

実習13-16: 知覚
(13-14): 無常と渇望
実習13-16は、完全な悟りを開くための実習であり、非常に深い観察を要します。その前に理解しておかなければならないことは、この世界は私たちの心の対象であり、心の投影ですから、私たちの心そのものであることです。つまり、私たちの心を投影したものが、この世界なのです。心の対象知覚の対象であり、知覚の対象は知覚(頭の中の概念の連続)ですから、知覚がこの世界です。換言すれば、知覚されている対象は知覚者であるということです。量子物理学者のデビッド・ボームは、「私たちの見方は、私たちの考え方に依存する」と言いましたが、上記の仏陀の指摘と一致します。

実習13は、全ての心の対象の無常(「空」の時間的側面)の本質を深く観察します。全てのものは変化していますので、全ての心の対象無常の本質が観えます。そして、全ての心の対象は私たちの心(知覚)の投影ですから、全ての知覚の無常の本質を観ます。従って、私たちの心の対象であるこの世界は私たちの知覚そのものであり、無常の本質を有するのです。実習14は、渇望(否定的な欲望)の消滅を深く観察します。そして、考え(アイデア)の消滅を深く観察します。つまり私たちの渇望は単なる考えでしかなく、時間が経過すると消滅してしまうのです。

(15-16): 無我と涅槃
実習15は、全ての現象の不生不死の本質を深く観察します。不生不死とは、生まれることも死ぬこともないという意味です。全てのもの(人間、動物、植物、鉱物)は形を変えながら継続している(生き続けている)だけですので、死にませんから生まれることはできませんし、生まれませんから死ぬこともできないのです。そして、全てのものはその他全てのものからできていることを観ます。つまり、その他全てのものは全てのものの中にあります。従って、全てのものはその他全てのものであるということです。これは、独立して存在できるものは何もないという無我(「空」の空間的側面、相互依存)の本質を観ているのであり、究極の真理です

実習16は、全ての概念(全てのもの)を手放しているを深く観察します。全ての概念の絶滅が涅槃です。全ての概念は人間のエゴ(独立した自己、自性自己、偽りの自分)がでっち上げたものであり、全て誤りであることを確信していますので、全ての概念を投げ捨てることは簡単です。全ての概念が絶滅すれば、考える対象が無い訳ですから完全に非思考となり、一日24時間目覚めた意識(独立していない自己、無自性自己、本当の自分)のままで、常に洞察を得ることが可能になります。洞察とは、何の努力もすることなく(何も考えなくても)、穏やかな心が外部の現実を静水(鏡)の如く映し出し透明な心が内面の現実を見透すことを意味します。これが完全な悟りを開いたということであり、完全に目覚めたということです。

(おわり)

(参考)https://www.youtube.com/watch?v=7eSuUDzwAWs
http://www.amazon.co.jp/dp/B012YZBHHS

ティク・ナット・ハンの書

Saturday, February 11, 2017

十六念息(要点3)

「十六念息」の要点は以下の通りです。(原文と解説は次のURLをご参照ください。) http://compassion5151.blogspot.jp/2015/10/blog-post_28.html
http://compassion5151.blogspot.jp/2016/04/blog-post_26.html

実習9-12: 心行と意識
(9-10): 選択的水やり
実習9-12の対象は心行(精神形成物)と意識であり、実習5-8感情の違いが分かりにくいかもしれません。実は、感情知覚(頭の中の概念の連続)51種類心行の一つなのですが、余りにもインパクトの強い心行であるため、感情知覚は外出しされているのです。従って、実習9-12心行49種類となります。次に、意識ですが、仏教では8種類意識があり、感情知覚心行根源あるとされています。8種類の意識とは、感覚意識五感)、心の意識(顕在意識)、マナス(エゴ)、貯蔵意識(阿頼耶識)です。

実習5-8感情心の意識(顕在意識)に顕現した感情に限定されますが、実習9-12心行と意識はその領域に加えて、もっと深い領域である貯蔵意識(阿頼耶識、潜在意識)に貯蔵されている心行の種子心行が顕現する前の段階も含み、その両方(心行と種子)に働きかけます。簡単に言うと、健全な種子に水やりをすると健全な心行が顕現し、不健全な種子に水やりをすると健全な心行が顕現するということです。

従って、選択的水やりとは、次の通りとなります。
1) 健全な種子に水やりをする。
2) 不健全な種子に水やりをしない。
3) 健全な心行が顕現していたらそれを維持する。
4) 健全な心行が顕現していたら、健全な心行へ変容する。
5) 意図的に、健全な種子に水やりをして健全な心行を顕現させ、健全な心行へ変容後、健全な種子として貯蔵意識へ戻す。
(注)5は難易度が高く、上級者でなければ危険ですので、初心者にはお勧めできません。

マインドフルなら、自分の内面と周囲で何が起こっているかに気付けますので、気付き次第選択的水やりをすれば、自分の心を自由自在にコントロールできます。また、自分が選択的水やりをするだけでなく、周囲の人にも選択的水やりをしてもらえるように依頼しておくことが賢明です。この選択的水やりは、八正道の「正精進正しい精進)のことです。

(11-12): 集中と解放
実習11-12は、心行を深く観て、洞察を得て根本原因を理解し、思いやりを発生させて心行を変容する実践です。深く観ることによって集中のエネルギーが発生し、その集中のエネルギーによって根本原因の洞察(理解)を得、洞察のエネルギーによって思いやりが発生し、思いやりのエネルギーによって恐れや不安といった心行が変容するのです。心行を変容することが、心の解放です。尚、実習11得る根本原因の洞察(理解)とは、四諦の第二の真理(集諦:苦しみの原因に該当します。また実習12で達成する心行の変容とは、四諦の第三の真理(滅諦:苦しみの終わりに該当します。

恐れ不安といった煩悩は、苦しみの原因です。従って、恐れ不安がある限り、あるがままの自分を無条件に受け容れることができなくなります。自己嫌悪になる場合もあります。常に考えてばかりで、心が過去に彷徨うと後悔悲しみで苦しみ未来に彷徨うと恐れ不安で苦しみます。この悪循環は、苦しみの根本原因を洞察を通して理解しない限り、断ち切ることはできません。断ち切れないと、たとえ意識的な呼吸で一時的に思考を停止できてマインドフルになれたとしても、何かの拍子に思考が復活して失念状態に戻ってしまうのです。

従って、安定的に思考を停止し、マインドフルな状態を長く継続するには、どうしても苦しみの根本原因を洞察を通して理解する必要があります。もちろん、それでも概念を絶滅できていませんので、たまには思考が復活してしまいます。それ故に、本物の実践者は毎日瞑想を欠かすことはなくティク・ナット・ハン一日24時間瞑想している由、常にマインドフルな状態を維持するための実践を怠りはしないのです。完全に一日24時間思考を停止する(マインドフルでいる)ためには、概念の絶滅によって、完全な悟りを開くしか方法はありません。

(つづく)

(参考)https://www.youtube.com/watch?v=7eSuUDzwAWs
http://www.amazon.co.jp/dp/B012YZBHHS

ティク・ナット・ハンの書

Friday, February 10, 2017

十六念息(要点2)

「十六念息」の要点は以下の通りです。(原文と解説は次のURLをご参照ください。) http://compassion5151.blogspot.jp/2015/10/blog-post_28.html
http://compassion5151.blogspot.jp/2016/04/blog-post_26.html

実習5-8: 感情
(5-6): 喜びと幸せ
実習5-6喜びと幸せの発生)は、実習1-2 で、マインドフルネスに自分自身を確立すると同時に、自動的に起こります。従って、実習5-6に持ってくるより、実習3-4にした方が時系列的には正しいです。但し、喜びと幸せ感情のカテゴリーに入りますので、実習5-6に持ってきたのだと推測します。いずれにせよ、実習1-2 マインドフルな呼吸ができていれば、自分は目覚めた意識(本当の自分)に戻っていますので、生命の奇蹟に触れることができ、喜びと幸せ自動的発生するのです。喜びと幸せの実感の表現としては、「花のように、何も考えることなく、ただ咲いている」(花を人間に置き換えると、何も考えることなく、ただ微笑んでいる)といったところでしょうか。

いくら意識を呼吸に集中しようとしても、自分の恐れや不安から思考を停止できない人(心が過去や未来を彷徨っていて、今この瞬間に戻れない人)は、残念ながらエゴ(偽りの自分)のままですので、喜びと幸せを発生させることはできません。従って、実習1-2によって喜びと幸せを発生させることができない人は、たとえ先へ進んだとしても、マインドフルネスのエネルギーがありませんので、認識し、抱きしめ(受容し)、痛みや苦しみを和らげて軽減することは不可能です。ですから、ティク・ナット・ハンは、目覚めた意識(本当の自分)に戻れる迄、つまりマインドフルな呼吸や歩行ができるようになる迄、先へ進まないで意識的な呼吸や歩行を続けて下さいと指導しています。ですから、実習5-6は、自分が正しいマインドフルネスを実践しているか否かを自分でチェックする方法とも言えます。

(7-8): 苦痛の感情
実習5-6は肯定的な感情に気付いて維持する実習ですが、実習7-8は否定的な感情(苦痛の感情)に気付いて静める実習です。実習3-4全身苦痛の感情に置き換えれば、することは全く同じです。マインドフルネスのエネルギーによって苦痛の感情を認識し、抱きしめ(受容し)感情の中の緊張を解放することによって苦痛の感情穏やかにするのです。

自分が感情を認識するということは、自分が感情の目撃者、観察者であるということです。従って、感情は自分自身ではありません。本当の自分感情を目撃している目覚めた意識なのです。ですから、絶望のような強い感情であっても圧倒される必要はありません。ただ、眺めていればいつの間にか消えていきます。感情は無常(常に変化)であり、一時的に吹き荒れるのようなものですので、慌てて反応してはいけません。

(つづく)

(参考)https://www.youtube.com/watch?v=7eSuUDzwAWs
http://www.amazon.co.jp/dp/B012YZBHHS

ティク・ナット・ハンの書

Thursday, February 9, 2017

十六念息(要点1)

「十六念息」の要点は以下の通りです。(原文と解説は次のURLをご参照ください。) http://compassion5151.blogspot.jp/2015/10/blog-post_28.html
http://compassion5151.blogspot.jp/2016/04/blog-post_26.html

実習1-4: 体
(1-2): 呼吸
この最初の二つの実習(意識的な呼吸)は、非常に重要です。なぜなら、この最初の意識的な呼吸によって、思考、即ち知覚を停止し、マインドフルネスに自分自身を確立するからです。つまり、この最初の意識的な呼吸によって、自分自身をエゴ(独立した(自性)自己、偽りの自分)から目覚めた意識(独立していない(無自性)自己、本当の自分、法身)へ変容するのです。思考を停止できれば、この変容は自動的に一瞬で起こります。しかしながら、強い恐れや不安を持っている人は、いくら呼吸に意識を集中しようとしても、考え続けてしまって思考を停止できません。

留意すべき点は、この最初の段階でマインドフルネスに自分自身を確立しておかないと、三番目以降の実習効果は期待できないということです。ティク・ナット・ハンが、「一息(2~3秒)で本当の自分に戻れる」と言っているのは、正にこの最初の意識的な呼吸のことを意味すると、私は理解しています。

(3-4): 全身
最初の二つの実習(意識的な呼吸)でマインドフルネスに自分自身を確立できると、マインドフルネスのエネルギーによって、目覚めた意識が自動的に自分の内面と周囲で何が起こっているかを気付けるようになります。実際には、一気に全てに気付くことができる(同時にあらゆる洞察を得ることができる)のですが、実習ではステップを踏んで順番に対象に気付いていきます。対象とは、人間を構成する五蘊(体、感情、知覚、心行、意識)を意味し、具体的には3-4:7-8:感情9-12:心行と意識13-16:知覚の順で認識し、穏やかにしていきます(痛みや苦しみに気付いて静めていきます)。

まず、3-4では全身の痛みに気付いて、痛い部分の緊張を解放します。体と心は密接に影響を及ぼし合っていますので、体の痛みが激しいと意識を集中できなくなり、マインドフルネスに自分自身を確立できなくなります。従って、第一に全身の健康マインドフルネスの光線でレントゲンの如くチェックし、不健康な部分は抱きしめて十分にケアしてあげることから始めるのです。以上の通り、マインドフルネスのエネルギーは、認識し、抱きしめ(受容し)、痛みや苦しみを和らげて軽減する機能を持っています。尚、マインドフルネスに自分自身を確立できるやいなや、停止する効果、休める効果、穏やかにする効果、癒す効果が一気に発生します。

(つづく)

(参考)https://www.youtube.com/watch?v=7eSuUDzwAWs
http://www.amazon.co.jp/dp/B012YZBHHS 
ティク・ナット・ハンの書

Sunday, December 11, 2016

苦しみ ⇒ 理解 ⇒ 愛 ⇒ 平和

次の金剛般若波羅蜜経(金剛経)に関するティク・ナット・ハンの法話ビデオを、45:34から深くご覧ください。


以下はビデオからの抜粋です。

引用:
もし、苦しみがなければ、あなたの子供が理解の仕方とし方を学ぶ方法はありません。私たちは善い人間として成長できません。 

あなたが苦しみに通ずる時にのみ、理解を育むことができます。あなたが相手を理解する時、あなたはもはや相手を憎むことはなく、怒ることもありません。理解に基づきます。もし、あなたが理解できないなら、することはできないのです。

もし、あなたがあなたのパートナーの苦しみと困難を理解していないなら、その人を愛し、幸せにすることはできません。それは非常に味気ないものです。

ですから、理解からできています。理解とは、まず第一に苦痛の理解です。そして、あなたは他人の苦しみを理解する前に、まず自分の苦しみを理解しなければなりません。苦しみを理解することは、癒しと変容の力を持つ思いやりを生み出します。それは私たちが世界で最も必要とする類のエネルギーです。

私たちは理解と思いやりを生み出さなければなりません。なぜなら、これら2つの品目はスーパーマーケットでは見つけることができないからです。スーパーマーケットでは売っていません。スーパーマーケットは、苦しみを覆い隠すのを助けることができるものだけを売っています。
:引用終わり

(解説)
ティク・ナット・ハンは、「あなたが苦しみに通ずる時にのみ、理解を育むことができます」と言いました。理解とは洞察を意味し、洞察を得るためにはマインドフルネスが不可欠です。この意味では、ティク・ナット・ハンの言葉は、私たちが苦しみに通ずるなら(私たちが苦しみの根本原因を理解するなら)、マインドフルになれるということを意味するのかもしれません。もしそうであれば、私の経験と一致します。

ティク・ナット・ハンは、意識的な呼吸や歩行マインドフルになれる(思考を止め、本当の自分に戻ることができる)と頻繁に説いています。しかし、この指導は補足的なものであって、マインドフルになるための真の手法は、洞察を通して、自分自身の苦しみの根本原因を理解することであると、私は感じます。

それ故に、苦しみは大変貴重です。 苦しみは、を生み出す理解の基盤です。ですから、私たちは苦しみから逃げるべきではありません。 私たちは苦しみに直面しなければなりません。

自分自身の苦しみの根本原因を理解するためには、私たちはその苦しみにうんざりし強く自分を変えたいと望む必要があります。この意図決意洞察を生み出します。苦しみを深く観る過程で、私たちは自動的にマインドフルになり集中することができるのです。

(参考)http://plumvillage.org/news/unconditional-acceptance/
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00KZJ34KO

Thursday, November 17, 2016

若者へのティク・ナット・ハンのメッセージ (2)

次のティク・ナット・ハンのメッセージを深くご一読ください。
http://www.wkup.org/thich-nhat-hanh-message-youth/
以下は、上記から抜粋した鍵となる語句です。

引用:

愛は、基本的な必需品(生理的要求)です。愛だけが、どんな形であれ、健康的且つ真ならば、孤独の壁を壊すことができます。(中略)愛は、常に必要性、不足、苦しみに対する(刺激に対する生体の)反応です。皆さんがより自立するにつれて、母親と父親がますます必要でなくなってきました。そういう訳で、両親に対する皆さんの愛が弱まったのかもしれません。しかしながら、皆さんと皆さんの両親間の愛の流れは、まだ皆さんの心の奥底に深く生きています皆さんは愛に戻って、愛に両親との関係をリフレッシュさせてあげる必要があるだけです。

皆さんの年齢では、ロマンチックな恋は皆さんの心の中において他の必要性を簡単に覆い隠すことができる強い必要性です。私は覆い隠すと言いますが、沈黙はしていません。(中略)愛には大きな力があります。皆さんが愛を待つ方法、愛を認識する方法、愛を歓迎する方法、愛に身を任せる方法、愛を守る方法、愛を育む方法、愛を導く方法を知っているなら、愛は皆さんが深い傷を癒し、偉大な大志を実現するのを助けることができます。確かに、皆さんは困難と悲しみに出くわすでしょう。しかし、心配しないでください。少しずつ上手に愛することができるようになるために、皆さんの経験から学んでください。

正しいパートナーを見つけることは、容易ではありません。肉体的な美しさ才能、または評判が、充実した関係を保証するのに十分であるとは考えないでください。相手を理解しようとしてください。つまり、相手の性格好み大志人生観を理解しようとしてください。それから、相手があなたに合っているかどうか自問してください。合っているとは、似ていることを意味するのではなく、むしろ相いれないということがないことお互いを補完できるかどうかということです。

知性的な恋人同士は、自分たちの深い大志を調和させることを知っています。適したパートナーを見つけて、そんな風に愛することができることは、大きな幸せです。しばしば自分自身に思い出させて、他の人に彼らと一緒にいることがどれほど幸運であるかを知らせてください。この気付きは、皆さんが関係を大切にし、不注意によって関係を損なうのを回避するのに役立つでしょう。皆さんは、欲求不満と嫉妬の瞬間を避けることはできないでしょう。穏やかさを保って、性急なことはせず、ことを大げさにしないでください。

ロマンチックな恋は、人間の体と精神の自然なニーズに反応します。ある人は、ロマンチックな恋を2者間の快適な合意に他ならないものとして知覚するかもしれませんが、ロマンチックな恋はまた、より広い、より大きな愛への扉になり得ます。(中略)は、全ての物のように、生まれ、しばらく続き、そして去ります。皆さんの庭の美しい木のように、皆さんの恋は、長い間健康を保つために、皆さん世話と保護を必要とします。(中略)最後に、愛は優しさだけではありません。愛はまた忍耐、勇気、犠牲でもあるのです。愛は人間の基本的な必需品(生理的要求)ですので、皆さん愛さないわけにはいかないのです。

精神性
宗教の目的はつなぐ(結合する)ことです。真の宗教は、決して分離しません。(中略)ほとんどの人にとって、宗教は家族や社会から受け継いだ慣習や儀式の一式にすぎません。怠惰や関心の欠如から、多くの人は宗教の表面的な理解に満足しています。 彼らは自分自身の経験に照らして教えが真実であるかどうかを調べることはせず、ましてや自分自身を向上させ、癒すために、教えを実践しようとはしません。 この種の人々は、教条主義や不寛容を述べる傾向があります。(中略)皆さんの精神生活に栄養を与えることができるように、皆さんの宗教を知能的に微に入り細に入り徹底的に研究してください。 健康な宗教は、生きている宗教です。宗教は、私たちの時代の困難に対応するために進化し、学ぶことができなければなりません

結論
自分自身や自分の周囲の人々を直接観るために、自分自身の能力を利用してほしいです。(中略)皆さんが恐れや孤独を超越するのを助けることができるのは、です。人間性、生命、宇宙の核心へ皆さんを導くことができるのは、理解です。 理解と愛が、社会と地球の現実の状況へ皆さんの心を開かせ、皆さんの選択肢に皆さんを導くでしょう。
(中略)皆さんの荷物はまとまりました。出発する時が来ました。
:引用終わり

(解説)
私はティク・ナット・ハンに完全に同意します。 理解と愛は、私たちの平和で、楽しく、幸せな暮らしに不可欠です。 理解、即ち洞察のためには、マインドフルネスと集中が不可欠です。 そして、愛と思いやりのためには、理解、即ち洞察が、自動的に愛と思いやりを発生させます。ですから、私たちが本当の自分、無自性(独立していない)自己、即ち目覚めた意識を復活させることを可能にしてくれるマインドフルネスから始める必要があるのです。

(参考)http://www.amazon.co.jp/dp/B012YZBHHS
ティク・ナット・ハンの書

Monday, November 14, 2016

若者へのティク・ナット・ハンのメッセージ (1)

次のティク・ナット・ハンのメッセージを深くご一読ください。
http://www.wkup.org/thich-nhat-hanh-message-youth/
以下は、上記から抜粋した鍵となる語句です。

革命
彼らは「生ける屍」のようにあなたには見えるかもしれませんが、彼らに内にこもる自由を与えてあげてください。 彼らには私たちと同様、愛が必要なのです。(中略)私たちは幻想に生きたり、幻想の中で死にたくありません。(中略)より多くの束縛と苦しみしか創造しない反抗の方法があります。 しかしながら、本当の自由を与えることができる反抗の方法もあります。(中略)からやって来る変化を期待しないでください。 しかし、もし内面において、あなたが孤独や恐れに圧倒されているなら、また何もすることはできないでしょう。

孤独
私たちは時々、とても孤独を感じます。私たち自身の家族内でさえ、私たちは独りぼっちです。私たちは平和を見つけることを望みながら、自分の殻に閉じこもります。しかし、それは上手くいきません。すると、私たちは(逃避するために)群衆の中に自分自身を見失います。しかし、パーティーが終わると、私たちは以前よりもっと独りぼっちになります。私たちは自分の孤独に直面する勇気がありません。私たちは毎日、走り続けます。あなたが創造した孤独の海で自分を溺死させてはなりません。あなたの内面の嵐が穏やかになり、空が晴れ上がることができるように、あなたの心を静めることを学んでください。(中略)あなたは独りぼっちではなく、人生は生きる価値があるものです。人生は素晴らしいです。(中略)あなたの心と体は、生命真実の顕現なのです。

深いニーズと表面のニーズ
非常に多くの人が自分の人生を浪費しているということは、私は悲劇的だと思います。彼らは完全に生きる方法を知りません。彼らは自分の心の声を聞く方法を知りません。彼らは人生で最も貴重なものを探し求めることなく、不必要なものを追いかけ回し続けます。(中略)現実は、私たちはアルコールや薬物を一切必要としていないということです。アルコールや薬物は、私たちが成長するのを助けません。それどころか、それらは私たちを破壊します私たちの真のニーズが私たちを持ち上げ、平和と喜びと自由をもたらします。(中略)あなたの成功は、あなたが本当に必要とするものとそうでないものとを見分ける能力に依存します。あなたの心に耳を傾ける時間を持てば、あなたは成長、理解、愛のための最も深いニーズを聞くでしょうし、成長、理解、愛が花を咲かせるチャンスを与えるでしょう。(中略)私は、あなたが自由であるのを見たいですが、理解のない自由は苦しみの源になり得るということに気付いてください。(中略)真に幸せになるためには、自由は理解と手を携えなければなりません。

大志
あなたの心が望むことを聞くことは、既に幸せに触れることです。あなたは夢、大志を「創る」必要はありません。目的地は既に道の中にありますので、あなたの夢は既にあなたの中にあります。あなたは方向を調整する必要があるだけです。まだ時間がある間に、あなたの人生のコースを向け直してください。あなたのエネルギーを使ってください。(中略)それらからあまり多くを期待しないで、落胆せず、希望を失わないでください。これによって、あなたは多くのエネルギーを節約できます。(中略)その代わりに、あなた自身の知能才能、あなたの自由になる資源を使ってください。あなたが持っている能力でできることをしてください。革命はボトム・アップ(下位から上位へ)から構築されます。あなたが提供する肯定的なものは全て、社会をより良くする影響を及ぼします。私は、若者の計り知れない可能性について疑う余地がありませんので、あなたがより良い世界を創造するのに役立つことは間違いありません。

教育
私たちは、なぜ勉強するのでしょうか?試験に合格するため?学位を取得するため?社会における地位を得るため?これらが唯一の理由でしょうか?いいえ、そうではありません。勉強することは、何よりもまず、学ぶことの喜び、新しい展望を開く喜びのためです。(中略)発見すべきことがたくさんありますが、私たちは自分たちの社会の問題に目をつぶってはいけません。したがって、勉強することはまた、社会の本当のニーズを満たすことでもあります。(中略)しかしながら、単なる知的知識はあまりにも抽象的であり得ますので、単なる知的知識には注意してください。現実に触れ続けて、学んだことの全てを分析し、実際の生活経験に根ざしたものだけを維持してください。あなたが先生を超えられないとは考えないでください。学び続けてください。あなたが既に学んだことに捕捉されないでください。なぜなら、あなたが既に学んだことに捕捉されると、新しいアイデアや洞察を認識し、受け容れることを妨げるからです。
:引用終わり

(つづく)

(参考)http://www.amazon.co.jp/dp/B012YZBHHS


ティク・ナット・ハンの書