Thursday, March 12, 2015

非二元性(表裏一体)と四念処

以下は、ティク・ナット・ハンの「Being Peace(平和になる)」という著書からの抜粋です。

引用:
非二元性は、「二つでないこと」を意味しますが、「一つでないこと」 も意味します。ですから、「一つ」と言わずに「非二元」と言うのです。その理由は、もし一つがあるなら、二つがあるからです。二つを回避したければ、一つもまた回避する必要があるのです。

「四念処経」(マインドフルネスの四つの基盤を記した経典)は、仏陀の時代から引き継がれてきた瞑想の基本的なマニュアルですが、「実践者は体の中の体、感情の中の感情、心の中の心、心の対象の中の心の対象を瞑想する必要があるでしょう」と記録されています。言葉は明白です。「体の中の体」と体を繰り返しているのは、ただ単にその重要性を強調するためではありません。体の中の体を瞑想するとは、瞑想するものの外側に立ってはいけないことを意味します。瞑想者と瞑想されるものの間に何の区別もなく、あなたは瞑想するものと一つにならねばなりません。体の中の体を瞑想するとは、瞑想の対象として体を傍観すべきではないことを意味しています。あなたは体と一つにならねばなりません。メッセージは明白です。非二元性は、仏教の瞑想のキーワードなのです。
:引用終わり

つまり、私たちは瞑想の対象と一つになる(対象になりきって洞察を得る)必要があり、瞑想の対象の外側に立つ(対象を眼で傍観する)べきではないのです。

*「四念処」:
1. 身念処:体の中の体を瞑想
2. 受念処:感情の中の感情を瞑想
3. 心念処:心(心行、意識)の中の心を瞑想
4. 想念処:知覚(心の対象)の中の知覚を瞑想

*「仏陀とマーラ」(非二元性の性質)
http://plumvillage.org/transcriptions/mara-and-the-buddha-embracing-our-suffering/

ティク・ナット・ハン