Wednesday, September 14, 2016

深い観と傾聴

9.11の悲劇に関するティク・ナット・ハの次のメッセージを深くご一読ください。 http://tricycle.org/magazine/waking-up-nation/
以下は記事から抜粋したキー・フレーズです。

引用:
その(9.11の)ショックは、私たちを目覚めさせ目覚めた意識とマインドフルネスを継続させるのに役立つことができます。この(ショックの)間、人々は自分の状況と世界中の情勢を深く観る能力機会を持つ立場にあります。ですから、私たちの苦しみについて文句を言うだけではなく、苦しみを活用することが非常に重要なのです。

否定的な種子が水やりをされているので、アメリカは日々怒りを増し、恐れを拡大しています。それ故に、私たちは良い種子に水やりをする能力を持つ人を必要としているのです。私たちの中にある穏やかさと安定で、私たちはこの国(アメリカ)とその他の場所における苦しみのレベルを低くできる赦しの行為を遂行できます。

アメリカは夢を見ているようであり、アメリカは自らの内部と外部で起こっていることに気付いていないようです。私たちがマインドフルネス(念)ではなく、失念して生きている、つまり夢の中に生きているなら、気付くことなく(無意識に)暴力を創造しています。私たちの日常生活の送り方、及び消費の仕方は、多くの苦しみ、多くの不正義を創造します。私たちは、日常生活の送り方や消費の仕方が私たちを、または他を害さないと考えますが、それは非常に暴力的になり得ます。

苦しみなくして、理解と思いやりを育む方法はないことを、私は知っています。あなたが苦しむ時、あなたは自分自身を理解します。ニューヨークで起こったことは、大きな苦しみを引き起こしましたが、私たちがそれから学ぶことができるなら、その苦しみは全国民を目覚めさせることにおいて、マインドフルネスの鐘(失念から目覚めさせる鐘)になれます。

もちろん、私たちには行動が必要ですが、恐れや怒りに基づく行動は常に破壊的です。私は最初の行動として、穏やかになることを学ぶこと、マインドフルな呼吸の実践怒りや恐れを抱きしめる実践を学ぶことを提案します。そして次に、私たちが状況を深く観るなら、苦しんでいるのは私たちだけではないこと、私たちが他の苦しみを創造することに参画したのかもしれないことを理解します。彼らは私たちの差別の犠牲者、彼らを破壊する私たちの試みの犠牲者である、と彼らは感じているのかもしれません。

苦しみは意思疎通が遮断されている事実から来ています。多くの人は不正義に、差別に苦しんでおり、彼らに傾聴することがこの種の暴力につながった政治を変える最も効果的な方法です。一グループの人々だけではなく、全国民が深い傾聴の実践をすべきです。それは私たち自身の苦しみと外部の苦しみを深く観て、傾聴する集合的な実践になり得ます。それこそ行動です。相手方は、政治家としてではなく、人間としてこの傾聴する努力に気付くことでしょう。

私たちは思いやりを持って人を刑務所へ入れるべきであり、彼らが目を覚まして、より多くの思いやりを築く行為において私たちに加われるように、彼らに話かけ、彼らの思いやりの種子に水やりをしようとすべきです。彼らを殺すことは、取るべき方法ではありません。彼らを殺すことによって、私たちはもっと多くの彼らを創造してしまいます。
:引用終わり

(解説)
何人のアメリカ人がこのティク・ナット・ハンの貴重なメッセージを理解できるのか、私は疑問です。多くのアメリカ人は、深く傾聴するのに十分に謙虚ではありません。ですから、彼らは全ては自らの創造物である(身から出たさび)ということを理解できません。結果には常に原因があります。ですから、私たちは根本的に問題を解決するために、根本原因を理解する必要があるのです。もし、アメリカ人が自分たちの贅沢なライフスタイルは、他国の多くの貧しい人々の犠牲の下、可能であることを理解するなら、彼らはびっくりし、そのような犠牲者への思いやりを発生させねばならないでしょう。すると、彼らは深く傾聴する準備ができ、彼らがあまりにも傲慢強欲でしたので、9.11の悲劇が起こったことは何の不思議もなかったということを真に理解するでしょう。ヒラリー・クリントンが、オサマ・ビン・ラディンの暗殺はアメリカの正義だった、と説明したのを私はまだ覚えています。

(参考)http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00KZJ34KO


ティク・ナット・ハンの書