Friday, October 2, 2015

傷ついたインナー・チャイルド (2)

次のティク・ナット・ハンの法話ビデオを1:07:37~1:15:55迄、ご覧ください

そして、赤ちゃんの傾向通り、あなたは自分のために何もできないと感じました。あなたには腕と足がありますが、それを使いこなせません。あなたは自分の世話をする誰かを必要としています。あなたは無防備です。あなたは脆弱、もろいです。あなたは自分のために何もできません。あなたは自分のために世話をする誰かを必要としています。ですから、最初の恐怖は、最初の願望、生き残る願望と同時に生じます。放置される恐怖。そして、その最初の恐怖と願望は、たとえ私たちが大人に成長したとしても、今もなお生き残っています。その最初の恐怖と願望はまだあるのです。ですから、私たちは内なる子供に話かける必要があるのです。

「いとし子よ、あなたは私たちがもう大人に育ったことを知るべきです。私たちは、過去のようにもはや無防備ではありません。私たちは非常に上手に自分を守ることができます。私と一緒に来て、今この瞬間に居ましょう。そのように過去に私たちを投獄させてはいけません。」あなたは内なる子供にその智慧を伝送する必要があります。あなたは内なる子供に話をする必要があります。

なぜなら、過去の映像が貯蔵意識(潜在意識)の中でノンストップで投影されているからです。そして、映像が投影されるたびに、全ての感情、全ての苦しみが復活します。私たちが映画を見ていると仮定しましょう。映画を見る時、上はここから下はそこまで投影された映像があります。あなたはこれは本当の話だと信じます。そして、あなたは本当の涙を流しました。そして、あなたはそこで強い感情に苦しみました。私はあなたが泣いているのを見ます。苦しみは本物です。涙は本物です。しかし、話は本物ではありません。それは映画でしかありません。

もし、私について来るようにと私があなたを誘い、私たちが画面に近づいて触れるなら、私たちは誰も見ることはありません。それは光のちらつきでしかありません。私たちは登場人物と話をすることができません。私たちは一緒にお茶をしましょうと、登場人物を招待することはできません。なぜなら、これは架空の話だからです。本当でないものが本当の苦しみ、本当の抑うつ症状を創造できるのです。しかし、私たちの多くは、貯蔵意識にまだ捕捉されている子供が原因で、まだ苦しんでいます。ですから、私たちが自分自身に戻ってその子供に話しかけ、子供の手を取って今この瞬間に連れてきて、今ここで人生を楽しむことが非常に重要なのです。非常に重要です。それには健全な訓練が必要です。

過去に、たぶん誰かがあなたの顔を平手打ちしました。そして、その瞬間の画像は、まだ貯蔵意識の中に貯蔵されています。そして、画像が投影されるたびに、私たちは何度も何度も何度もたたかれます。なぜ私たちはそのように苦しむ必要があるでしょうか?マインドフルネスは、これは過去のことでしかなく、これは架空の映像でしかないことを私たちに教えてくれます。それは現実ではありません。もう、私たちは大人になりました。私たちは自分を守るための手段を持っています。私たちはそのように苦しむ必要はありません。ですから、内なる傷ついた子供と話をすることは非常に重要です。あなたと一緒に出て来て、今この瞬間のグラウンドで遊ぼうとその子供を招待するのです。そして、それを行うことに慣れるには、いくつかの実践を要します。(集中して苦しみを深くのぞき込めば、傷ついたインナー・チャイルドに遭遇することができ、苦しみの根本原因を理解することができます。すると、傷ついたインナー・チャイルドを癒すことができ、インナー・チャイルドが自分を守るためにでっち上げた独立した自己、即ちエゴを手放すことができます。これがエゴから独立していない自己、即ち本当の自分への自己変容です。詳細については、以下の書籍をご参照ください。)

(おわり)

(注) 括弧書きの中は私の解説です。

(参考)http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00KZJ34KO